SHISEIDO WINDOW GALLERY <金>の章 2019

美術家のミヤケマイさんのお誘いを受け、WINDOW GALLERY<金>の章 2019 花椿通りを担当することになりました。
東京銀座にお越しの際には是非お立ち寄りください。

Title : SHISEIDO WINDOW GALLERY <金>の章 2019

Period : 2019年9月19日ー11月19日
Venue : SHISEIDO THE STORE
東京都中央区銀座7-8-10

Art Direction : ミヤケマイ/MAI MIYAKE
Photography: 繁田諭/SATOSHI SHIGETA

WINDOW GALLERY 中央通り
Artist : 富田菜摘/NATSUMI TOMITA

WINDOW GALLERY 花椿通り
Artist : 猿山修/OSAMU SARUYAMA

<金>の章 2019 ウィンドウ紹介ページ
https://thestore.shiseido.co.jp/article/4051/

カトラリーシリーズ「ryo」
製造/田三金属 監修・仕上/竹俣勇壱 デザイン/猿山修 制作/ギュメレイアウトスタジオ

ryo-002—202 series of cutlery “ryo”
metal works: tasan-kinzoku, supervision + finish: yuuichi takemata, design: osamu saruyama, production: guillemets layout studio

「カトラリーの快楽」
 ひとが一貫して持ち続ける欲求の最たるものは食べることではないか。日々他の生命を頂くことでそれを自らの一部とし、私たちは保たれている。食べなくては生きられないこのどうしようもない弱さを、楽しむことで強さに変えようとしてきた。知恵を総動員し工夫を凝らし、世界中に幾千の料理を生み出した。そして楽しむことは料理そのものの探求にとどまらず、食卓における道具にまで広く及ぶことになる。何を食べるかだけでは料理の味は完成しない。どう食べるかもまた重要である。使う道具は料理の味を大きく左右する。手に持ち口へ運ぶ道具と器を日本と西洋とで比較すると、関係性が対角線上に浮かび上がる。日本の箸は一度の食事で大抵同じものを使うが、代わりに形や大きさ、素材もさまざまな器をいくつも並べることが珍しくない。最も適した料理と器がそれぞれ取り合わされる。これに対応するかのように、西洋の器は多少の形や大きさの違いはあれど磁器の皿が中心となり、ボウル等を加えても極限られるが、カトラリーの種類は幅広く豊富である。ナイフやフォーク、スプーンが料理によって選ばれ組み合わされ、用途を細かく与えられている。日本の箸と西洋の器は全く違う役割を持ちながら、万能という点で一致している。万能のよさを実感しながら、しかしひとは使い分ける楽しみを忘れはしない。器と築いた親しい関係をあらためてカトラリーともはじめてみたい。
 例えば、焼かれた肉をフォークで刺すとき、こんがりとした香ばしさをその表面のかたさによって想像する。フィッシュナイフで魚をほぐすとき、ふわりとやわらかな食感を先取りしている。スープにポタージュスプーンをゆっくり沈め、すくいあげた複雑な香りにどんな味かと気がはやる。バターナイフでバターを切り分ければその厚みでミルクの濃厚さをひとあし先に味わい、バタースプレッダーをパンの上に滑らせればバターのなめらかさにとろけそうになる。ケーキスプーンでキャラメルの薄い膜をそっと壊したなら、パリッと聞こえる音にほろ苦さと甘さを交互に連想する。料理を口に含みおいしさがやってくるその前に、テーブルから口までのつかの間に、カトラリーを実際に使うことでしか味わい尽くせない魅力を五感で堪能する。視覚的なうつくしさにはじまり使うこと自体を楽しむとき、そこにはおいしい予感が満ちてきて期待が呼びよせられ、最後は舌で感じるおいしさをきっと増幅している。
 ひとが宿命的に抱えることになった欲求と、それを精一杯楽しむことを選んだ能動的な振る舞い。その両方こそがカトラリーの源である。おいしく食べることの快楽へと私たちを導き、使うこと自体にもまた快楽が潜んでいることをカトラリーは教えてくれる。
――山本千夏

「ryo サラダスプーンとフォーク」
製造:田三金属 監修・仕上:竹俣勇壱 デザイン:猿山修 制作:ギュメレイアウトスタジオ

「セラミックワァクスフォアテイブル 大皿」
製造:大屋窯 監修:井山三希子 デザイン:猿山修 制作:ギュメレイアウトスタジオ

salad spoon and fork from the series of cutlery “ryo”
metal works: tasan-kinzoku, supervision + finish: yuuichi takemata, design: osamu saruyama, production: guillemets layout studio

plate from the series of “ceramic works for table” plate 1 large
ceramic works: ooya kilm, supervision: mikiko iyama, design: osamu saruyama, production: guillemets layout studio

「小ささの理由」
例えば、畳の四畳半の部屋。四畳半はいつまで経っても四畳半。それなのに、お客さんを招いて応接室かと思えば、ごろりと寝転がって本を読んだり、そうかと思えば簡素な台を出してきて、ごはんを食べたりもする。食べ過ぎたと思ったら、柔軟体操だって出来るし、一日の終わりには布団を敷いて寝室に早変わり。四畳半という以外、使い方の決まりも何もない。四畳半には押入れという強い味方がいて、使わないときはそこへ何でも仕舞ってしまえば、四畳半はまた何でもない空間に戻るのだ。そこで何をしてもいい、自由が一緒に戻ってくる。
例えば、少し小さなスプーンとフォーク。欧米ではサラダに使う大きさなのだという。メインに使うそれはもっと大きい。持っている空間も食卓も、そして手も口も、そう大きくはない日本の私たち。器も色々だし、料理だって、その食べ方だって様々だ。何料理だとかどんなスタイルだとか名前の付けられないものも少なくない。私たちは工夫が大好きだ。そんな私たちに相応しいカトラリーがあっていい。普段の食卓で料理は順々に出ては来ない。いくつか小鉢が並んだり、大皿料理を取り分けたりして色々な料理を同時に食べる。大抵、食事中はひとつの箸を使う。箸は何用とは決まっていない。そんな箸のようなカトラリー。和食器にも洋食器にも、またどちらとも言えないような器にも違和感なく添い、食卓でも邪魔にならない。お腹に余裕があれば、デザートにだって使える。実際に使ってみれば、拍子抜けするくらい、この大きさで事足りるということに気が付くはずだ。料理も器の取り合わせも私たち流なのに、カトラリーだけ欧米と同じである必要はない。
日本的なるもの。構造は変わらないのに機能が変化していく。知恵の関わる余地のあるもの。何かのために与えられたものではなく、ここにあるものをどう使うか。小ささの後ろには豊かな可能性が広がっている。畳の四畳半に、少し小さなカトラリーはよく似合う。
――山本千夏

「さる山」店内の様子。

竹俣勇壱の茶缶一式。手前は、濱中史朗の茶碗を合わせたもの。

Server fork and spoon from series of cutlery “ryo”. 製造/田三金属 監修・仕上/竹俣勇壱 デザイン/猿山修

大きな黒唐津片口。

18cの Verre bourguignon 二種と天秤の入っていたガラスケース。

引用符書店発行、書籍”alternative white” の活版部分試し刷り。所謂、ヤレと呼ばれるものです。

骨董品などの紹介です。

問い合わせ等ありましたら、「さる山」まで連絡ください。

Maison Margiela 初期のREPLICA シリーズ。 REPRODUCTION OF FOUND GARMENTS OF VARYING SOURCES AND PERIODS Style description: Men’ s trekking boots Originally: Heavy calfskin Provenance: Alsace, France Period: 40′

白磁三種。左から、平戸卵殻手杯幕末明治、古伊万里猪口江戸中期、波佐見杯明治。

黒硝子筒杯昭和。

弥生式土器。

カトラリーシリーズ “ryo” 製造/田三金属 仕上、監修/竹俣勇壱 デザイン/猿山修

さる山@松本69クラフトストリートから

kouro-b 濱中史朗/製作 猿山修/デザイン

オーバル皿 井山三希子作

カトラリーシリーズ ryo 田三金属/製造 竹俣勇壱/仕上監修 猿山修/デザイン

グラス 艸田正樹作

tayo テープディスペンサー、時計 長井製作所/製作 竹俣勇壱/仕上監修 猿山修/デザイン

バングル 竹俣勇壱作

グラス 艸田正樹作

会場となった、やまや別館。気持ちのいい場所でした。

tayo 時計 長井製作所/製作 竹俣勇壱/仕上監修 猿山修/デザイン

猿山之道@荃二(上海)展覧会風景

猿山之道@荃二(上海)始まりました。展覧会は、11/6まで続きます。
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